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もとは中三の時に書いたもので、それを高一の頃に改稿して「小説.net」というところで書いていたのですが、突然閉鎖され、ファイルのバックアップを取っていなかったので軽くあきらめていたところ、web Archiveの力で復活した作品。
思い出したのは最近なので、もうすでに六年越し。で、やーっと完結らしいかたちにしました。
といっても、新春に発表と言うことで、当初考えていた「穂波死亡」のエンディングはさくっと改変。いえ、赤羅って何者? とぼかすことは考えていたのですが、第七話で断言したような、そんなかたちにする予定はありませんでした。正直第七話はいまでも蛇足の感が(自分の中で)あって、お正月でなければコレはさくっと消していた。(笑)
発表季節によって救われたと言うことですね。
病弱な妹皇女が死ぬのを、姉皇女が拒むというのが書きたくて書いたような話です。といいつつ、そこまでにいたるに姉皇女の結婚話はさんだせいで、すっごく時間がかかりましたけれども。
初期設定では、名前も違っていました。高穂と穂波、縁は同じですが、春日は「穂高」でしたし、竜胆は「橘」でした。もう少し王位継承ネタも入れたかった気もしますが、ウェブアーカイブで発見した原型にはなかったので、さらっと。
とにかく原型を残しつつの改稿というのが、「六年」の年月を考えると非常に難しく;; すーっごく改変したかったです。「今色」に。ただ、書いた頃の情熱めいたものを追体験したくて、「原型を活かしつつ、残しつつの改稿」にしました。執筆期間は短くすみましたが、発表には葛藤があります。考証はほぼなし! ということでファンタジーな時代設定と思ってください。一応飛鳥時代モデルで、最後の大王の下りでわかる方もいらっしゃいますが、推古期より前、欽明期のお話(一応)。
ちなみにこの頃に興味を持ったキッカケは『花橘の香を髪に』という少女マンガ。一版しか刷られなかったのか、なかなか見つけられませんけどね古本屋でも……!! 少女マンガらしい考証のおおざっぱさとラブ度の高さは見物です。
まぁ、ほぼ無考証でやっているこっちもヒドイものですが!
とにかく書きたくて、書いてるんだという実感と完結がほしくて書いた作品でした。
読んでくださった方、ありがとうございました。
平成二十一年一月吉日
天霧 拝
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